雪月花の撮影を終え、
今後の撮影場所を探しながら妙高高原に向かいました。
大田切川の橋梁あたりに良い場所は無いかと
旧北国街道を行きましたが、
良い立ち位置は貢がず、
その代わり旧国道として面白い光景がありました。
かつては大型車も行き交っていたであろうヘアピンカーブに、
今も佇む電光式の注意標識。
この先の端が離合困難な幅である事もあり、
対向車の接近なども知らせていたのではないでしょうか。
ヘアピンカーブを降りていくと、
古い時代に掛けられた狭い橋があります。
前後の幅員は拡張されていますが、
橋の架け替えは線形改良も含め別ルートとされたのでしょう。
旧国道から見ると遥か頭上に旧橋が、
その上流側に現橋と、さらに上流側の天空には上信越道の橋。
旧旧橋は短い架橋で済ますべく、
河床に向かって高度を下げた場所に掛けられました。
興味深いのは、この4世代の橋のうち、
現道に次いで近代的な旧橋が今は通行禁止となっていること。
耐震補強も行われ、一見問題なさそうな近代的な橋に見えますが、
実は建設から半世紀が過ぎており、
PCケーブルの損傷なども見つかり架け替えとなったそうです。
そんな現代の事情とは無関係に時を刻む旧北国街道。
小さい、と言っても深い渓谷故、
河床からはかなり高い位置に掛けられた古い橋を渡ると、
道端に清水が湧き出ていました。
心まで洗われるような、雪解けの冷たい湧水。
ちょうど私が車を出そうとしたとき別の車がやって来て、
ご高齢の夫婦がポリタンクを手に湧水に向かって行きました。
湧水のすぐ脇を見るあげると、
上りの車に向けた電光看板が夏の木々に埋もれていました。
旧国道から現道に戻り、再び妙高高原方面に向かいます。
ここは旧橋と現橋の分岐で、
旧橋は立ち入り禁止になっていました。
そんな街道の歴史を垣間見ながらやって来た妙高高原駅。
スキーシーズンでもありませんが、
週末とあってお昼時ながらいくらか人の姿があります。
=続く=
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