普通列車として唯一の鬼怒川線直通列車である、この新藤原行。
ドアが開き車内に入ると、
デッキこそないもののかつての国鉄急行型を思い起させる、
ずらりと並んだ固定クロスシートが出迎えてくれます。
しかも、少し殺風景とも思えた急行型と違い、
灰皿内蔵のひじ掛けが両側に付きクッションが区分された赤いクロスシートはかなり豪華に感じます。
カバーに納められた室内灯も関東の普通列車では珍しい存在で、
座席指定列車だった「快速急行」の使用を考慮したこともあるでしょうが、
一駅とは言え東北地方に乗り入れる列車として
相当力を入れたことが今でも感じられます。
ドア横の戸袋窓部は二人掛けのロングシート。
乗務員室後ろの片側は窓がありますが、
窓の位置が高いので残念ながら展望席とは言い難い状態。
それでも、東武鉄道の一般車両として今のところ最後の
「乗務員室脇に座席あり。戸袋窓あり。」車両です。
一旦ホームに出て車番と側面方向幕を撮影。
4両編成の車内はガラガラで、
一般の方と同好の志が半々と言った感じです。
南栗橋を定刻に発車。
少し走ると車両基地が見え、
動態保存車の8111編成が手前に、
奥には500系やスカイツリートレイン、
そして2本並んだ350系などが休んでいました。
栗橋を出ると車窓も北関東らしさが増し、
雄大なカーブで築堤を登って利根川を渡ります。
大宮で買って来たサンドイッチと乗車直前に買ったコーンスープで朝食。
これもクロスシートならではの楽しみで、
ロングシートでははばかられてしまいます。
=続く=
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